1.市販薬の場合

  市販薬を用いた市販後臨床試験で健康被害が発生した場合、
  「医薬品医療機器総合機構」が実施する、
  「医薬品副作用被害救済制度」の対象となります。

  2重盲検比較試験等で、比較対照薬が市販薬であり、
  その市販薬で健康被害が発生した場合も含みます。

  通常の市販後臨床試験は、
  まずこの「市販薬」の場合と思ってよいでしょう。

  ただし、
  「医薬品副作用被害救済制度」によって補償されるのは、
  当該市販薬の副作用によって

  入院を必要とする程の重度の疾患
  重度の後遺症
  死亡

  の場合に限定されるので、
  治験での補償に比べて補償対象範囲ははるかに少ない
  という点に注意する必要があります。

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2. 白ラベル(白箱)の場合

  2重盲検比較試験などの為、
  白ラベル(白箱)の試験薬を用い、
  当該試験薬によって健康被害が発生した場合は、
  「医薬品副作用被害給付制度」の対象とならないので、
  治験と同様の補償となります。

  逆に、白ラベル(白箱)の方が市販薬を用いた場合に比べて、
  補償が手厚い
という現象が生じます。

  白ラベル(白箱)による健康被害ならば、
  健康被害の程度によらず、
  入院その他の治療にかかった費用などを、
  依頼者や医療機関に負担してもらえるので、
  同じ薬効成分でありながら、
  臨床試験参加者(被験者)のメリットが大きい。

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これでいいのか?市販後臨床試験の補償は!

  市販薬を使用した市販後臨床試験において、
  万一健康被害が発生しても、
  健康被害への補償の範囲は、
  「医薬品副作用被害救済制度」で規定された補償範囲
  が適用される為、
  余程重度の健康被害で無い限り、
  補償が受けられません。
  (★★★★★★★★★★)

  おそらく、
  臨床試験であろうと、
  「市販薬」の副作用によるものなのだから、
  健康被害への補償における特別扱いする必要はない
  ということなのでしょう。

  しかし、
  市販後臨床試験に参加することにより、
  通常の診療よりも十分な検査・治療を受けられる
  というメリットがある一方、
  通院頻度や日時の自由度が無くなる
  という生活上のデメリットもあるので、
  万一の健康被害への補償について、
  もう少し考慮する必要があるでしょう。

  今後、市販後臨床試験の増加が予想されています。
  患者の市販後臨床試験参加率を高めるには、
  試験への参加メリットの拡大、
  つまり、治験並みに補償を充実させることを、
  検討する必要があるかもしれません。

→ 市販後臨床試験 
→ 白ラベル(白箱) 

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現在の治験に関する賠償・補償制度の問題点

         <目次>

0.概論

1.因果関係が全てである。

2.被害者が因果関係を立証するのが難しい。

3.未知の副作用の法的責任は問えない。

4.軽い後遺症ならば補償金をもらえない。

5.市販後臨床試験の補償は手薄い

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