バイオアベイラビリティ(bioavailability)

薬物の製剤からの利用性を評価する概念。

投与された薬物(製剤)が、
どれだけ完全に体に利用されるか


つまり、

投与された薬物(製剤)の何パーセントが、
血中に入って体に作用するか

を表す指標です。

バイオアベイラビリティは、
投与された製剤中の薬物が、
体循環血液中に到達する割合と、その際の速度
で表されます。

一般に、静脈内投与では、
投与された薬物はほぼ完全に生体で利用されます。
つまり、
バイオアベイラビリティはは100%ということになります。

一方、
静脈内投与以外の経路(例えば、経口投与、皮膚、肛門)
で投与された薬物は、
静脈内投与に比べて、
ずっと バイオアベイラビリティが低くなります。

その理由は、
まず第一に、
静脈内以外投与された部位からの吸収が悪いことです。

第二に、
腸から血液に吸収された物質(薬物)は
まず肝臓へ行きますが、
肝臓には薬を代謝する機能があるため、
腸から吸収された薬の一部は、
作用しないうちに肝臓で代謝され

別の物質に変わってしまうからです。
これを「初回通過効果」といいます。

標的とする受容体に対する親和性が高い化合物
であればあるほど、
高脂溶性になることが多いという特徴があります。

高脂溶性の化合物は、
消化管での吸収性が悪い上、
肝臓・小腸における「初回通過代謝率」が高くなるため、
極端にバイオアベイラビリティの数値が低くなります。

このことは、
医薬品の開発研究者の間ではよく知られており、
研究者泣かせとなっています。

また、ジェネリック(後発品)などで見られる現象ですが、
同一の薬物を同一量含む製剤であっても、
製造メーカーや剤形が異なると、
治療効果に違いが発生することがあります。

・ 原料、
・ 添加物、
・ 製造工程、
・ 製造方法、
・ コーティング技術

等の違いにより
薬物が体内で吸収される、及び、
作用部位で利用される
速度や量が異なってしまうためです。

医薬品の大部分が経口薬として開発される現状から、
バイオアベイラビリティが十分に高い医薬品
を創製できるかどうかが
医薬品として成功するかどうかを決定する
最も重要な要因の一つである
とされています。

バイオアベイラビリティの値は、
投与された製剤中の薬物が体循環血液中に到達する割合
生物学的利用率、EBA: extent of bioavailability)

その際の速度
生物学的利用速度、RBA: rate of bioavailability)
によって定義されます。

▲Top


(1)生物学的利用率(EBA: extent of bioavailability)

生物学的利用率は、
製剤から吸収されて体循環血液中に入った薬物量の
投与量に対する割合で定義されます。

生物学的利用率(%)
=体循環血液中に入った薬物量/投与薬物量×100

しかし、体循環血液中に入った薬物量は
直接測定することができないので、
薬物血中濃度の時間経過を表したグラフで描かれる曲線
薬物血中濃度−時間曲線)と、
横軸(時間軸)によって
囲まれた部分の面積
薬物血中濃度−時間曲線下面積(AUC)
で代替しています。
AUCは体循環血液中に入った薬物量に比例します。

なお、薬物投与後の血中薬物濃度のグラフ
(薬物血中濃度−時間曲線) は、
横軸を経過時間(0〜Tmax)、
縦軸を血中薬物濃度として描くと、
血中薬物濃度は時間0からTmaxまでの間に
最大値Cmaxまで上昇し、
そこを頂点にしてその後は低下する
という山形の曲線になります。

一般に、
経口投与した時の薬物のEBAが30%以上であれば、
経口剤として良好である
とされています。

また、経口投与で小腸で全く吸収されなければ、
EBAはゼロとなります。

経口投与でEBAが小さい薬物でも、
その有効性が期待できる時は、
経口剤ではなく、注射剤として開発されます。

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(2)生物学的利用速度(RBA: rate of bioavailability)

生物学的利用速度は、
製剤から薬物が吸収されて体循環血液中へ到達する速度
のことですが、
実際に用いられる指標としては、
薬物の最高血中濃度(Cmax)
最高血中濃度到達時間(Tmax)
が利用されています。

特に、鎮痛剤や鎮静剤のような
即効性が要求される薬物では、
生物学的利用速度が重視されます。

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→ 薬物動態試験(PK試験)
 
→ 薬物動態学(PK、薬動力学) 
→ ポピュレーションPK

→ PK/PD 

→ 薬力学(PD) 
→ 薬力学試験(PD試験) 

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→ 初回通過効果
 

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→ 最高血中濃度(Cmax)
→ 最高血中濃度到達時間(Tmax)
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→ 血中濃度曲線下面積(AUC) 
治療薬物モニタリング(TDM)
 

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→ 分布容積
 
→ 線形性

→ 治療薬物モニタリング(TDM) 

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