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重篤な副作用が発生した時に、医療の現場に、必要な副作用情報を迅速かつ的確に伝達するために、厚生労働省または製薬会社の判断で、緊急的に医師に配布される文書。

医薬品の安全性(副作用等)に関する重要情報が記載されています。

通称、「ドクターレター」。

また、目立つように用紙が黄色なので、
イエローレター
イエローペーパー
とも呼ばることもあります。

 
 

厚生省(現厚生労働省)は、平成1年10月2日の薬務局安全課長通知により、「緊急安全性情報の配布等に関するガイドライン」を示し、

緊急安全性情報の様式、
配布決定の基準、
配布方法、
必要な報告、
記録の保存

等について定めています。

 
 

市販後10年、時には20年経ってから、緊急安全性情報が出される医薬品もかなりあります。

医薬品は、10年経っても安全性が確立されないもの」なのです。

市販されてからだいぶ時間が経ったからといって、決して安心することはできません。

常に新しい医薬品が開発・市販されており、それらと併用すれば、未知の副作用が発現する可能性は十分にあります。

臨床の現場での処方には細心の注意が必要です。

 
 

日本では、緊急安全性情報が出ると、当該製品の売り上げが急激に下がる現象があります。

一方、欧米では、緊急安全性情報が出ても、それほどは下がらないそうです。

一方、日本でも、例えば、糖尿病治療薬のように、専門医が根拠(科学的根拠等)に基づいて処方している場合は、売り上げがそれほど下がらないと報告されています。

つまり、日本で緊急安全性情報に売り上げが下がる傾向があるのは、医師の多くが根拠に基づいた処方をしていないためだと言えます。

では、そのような医師は何の情報に基づいて処方しているのでしょうか?

それは、製薬企業のMR(医薬情報担当者)です。

MRが持ってきた情報に基づいた医療なので、「MR-based Medicine」だと揶揄(やゆ)する人もいます。

 
 
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