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「前向きコホート研究」では、対象者の曝露要因を研究者が調べるところから研究が始まります。

→ 前向きコホート研究

一方、「後ろ向きコホート研究」では、すでに曝露が起こってしまった後で、研究者が事後的に(後ろ向きに)その状況を調べ、さらにそこから、その集団を追跡調査することで、疾病の発生を確認します。

事故によって高濃度の化学物質や放射線などにさらされた産業労働者の曝露状況を事後的に調べ、その集団の癌発生率との関連性を見る場合などに用いられる方法です。

「症例対照研究」(後ろ向き研究)との違いが一見すると分かりににくく、混乱する人が多いようです。

→ 症例対照研究(後ろ向き研究)

「後ろ向きコホート研究」は、いったん後ろ(過去)を研究してから、あくまでも前向きに(未来に向かって)追跡調査していくので、むしろ、「前向きコホート研究の一種」と言えます。

ですから、「後ろ向きコホート研究」という名前は本来不適切です。この名前を何とかしてほしいものです。

 
 

いつの時点で集団を要因分類するのか、また観察・調査の方向などについて時間軸でまとめてみました。

コホートの違い

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前向きコホート研究
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