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経口投与した薬物が、腸などの消化管から吸収されて、最終的に体循環血液中に到達するまでに、その全体量を相当量減らしてしまう現象。

消化管で吸収された薬物は、門脈を経由して、肝臓に入り、そこで部分的に分解(代謝)されてから、体循環血液中に入るからです。

 
 

このように、静脈内投与と違って、経口投与の場合には、初回通過効果のために、バイオアベイラビリティが低下します。

→ バイオアベイラビリティ 

従って、経口投与の薬物の投与量を決定する際、初回通過効果を考慮しなければなりません。

また、初回通過効果の高い薬物の場合は、消化器官を通らずに循環血液に入るよう、静脈内投与あるいは、剤形を舌下錠にするなど、投薬方法や剤形を工夫する必要があります。

なお、初回通過効果は肝臓の代謝機能に影響されるので、肝疾患によって肝機能が低下したヒトでは、初回通過効果が低くなります。

その結果、肝臓が正常なヒトと比べて血中濃度が高くなり、時には副作用を発現する場合もあります。

ほとんどの臨床試験の除外基準に、肝疾患患者が含まれているのはこのためです。

→ 除外基準

 
 
除外基準
プロドラッグ
ターゲット療法
ドラッグ・デリバリー・システム(DDS)
徐放性製剤
製剤
製剤学
薬物動態試験(PK試験)
薬物動態学(PK、薬動力学)
ポピュレーションPK
PK/PD試験
薬力学(PD)
薬力学試験(PD試験)
ADME(薬物の体内動態)
バイオアベイラビリティ
線形性
血中濃度
最高血中濃度(Cmax)
最高血中濃度到達時間
(Tmax)
半減期(t1/2)
治療薬物モニタリング
(TDM)
薬理学
薬物
医薬品
医療用医薬品
薬剤
 
 
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