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プラセボを「対照」(=「比較対照群」)とした治験及び臨床試験(以下、治験)が増えつつありますが、全ての治験を「プラセボ対照」にすることができる訳ではありません。

治験の内容、被験薬の特性によって、「実薬対照」とするか「プラセボ対照」とするかを、使い分ける必要があります。

→ プラセボ

→ 実薬

→ 対照

また、患者の容態が悪い時は、悪化が予想される場合は、「プラセボ投与」の治験に患者を組み入れる(=割り当てる)ことは、絶対に避けなければなりません。

比較対照群として、プラセボを用いることが妥当であると判断される場合は、主に、次のような場合であるとされています。

@ プラシーボ効果が高い疾患の場合

治療を受けているという認識だけで、症状が快方に向かってしまう「プラシーボ効果」が高い疾患があります。

そのような疾患の場合、「被験薬」の薬効成分による治癒なのかを調べるには、薬効のないプラセボを対照とするしかありません。

→ プラシーボ効果

A 標準的な治療法・治療薬が存在しない場合

有効な実薬が存在しないので、比較対照として、プラセボを使うしかありません。

ただし、標準的な治療法・治療薬が存在する場合であっても、以下の条件を満たせばプラセボを使用しても良いとされています。

B 軽度の疾患で、治療が受けられなくても、 医学的に重大な結果を招かない場合

C プラセボが既存の治療法に上乗せされる場合

プラセボ使用による「無治療」という倫理的問題がクリアされます。

D 必要な場合にのみ有効な併用薬を投与する、という方法を採用した場合

E 症状が悪化した場合には、試験薬(治験薬あるいはプラセボ)を中止する、などの制限条項を設けて臨床試験を行う場合

プラセボ
実薬
対照

プラシーボ効果

 
 
プラセボとは?
プラセボ対照試験
ヘルシンキ宣言におけるプラセボに関する記述
 
 
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